動脈硬化とは

心臓から送られてくる血液を、体の各組織へと送り出す血管のことを「動脈」と呼んでいます。
この動脈は、もともと柔軟性を持っているのですが、何らかの原因によって柔軟さを失ってしまったり、プラークが溜まったりして、動脈硬化になってしまうことがあります。
患者さまの中には、動脈硬化を発症しても目立った症状がみられないこともありますが、放置していると脳梗塞や心筋梗塞の原因ともなるため、なるべく早い段階で治療を受けるようにしましょう。

主な原因

動脈硬化を発症する原因については、全てが明らかになったわけではありませんが、不摂生な生活習慣が大きく関係していると言われています。
実際に、脂質異常症や糖尿病、高血圧の患者さまの血管の状態を調べてみると、動脈硬化になっているケースがよくみられます。
悪玉コレステロール値や血糖値が高い方はもちろんのこと、脂っこい食事を好まれる方、お酒を飲み過ぎる方、運動不足の方、肥満傾向の方などは、動脈硬化になりやすいので、生活習慣を見直すことをお勧めいたします。

動脈硬化の治療

動脈硬化の患者さまは、まず生活習慣を見直すことが大切です。
食べ過ぎに注意するほか、規則正しく三食をとるようにし、バランスの良いメニューを心がけてください。
そして、ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動を毎日30分程度は行うことも大切です。
脂質異常症や糖尿病、高血圧などの患者さまは、それぞれコレステロール値や血糖値を下げるお薬を服用します。
これらをしっかり行うことで、動脈硬化症の進行を抑えられるようになります。

狭心症

狭心症は、心臓に血液を送る冠動脈が狭くなったり、冠動脈が意図せず収縮したりすることにより、心臓を取り巻く筋肉に酸素や栄養素が行き届かなくなる病気です。
これに伴い、動悸、息切れ、胸の痛み、圧迫感、嘔気、めまい、冷汗などの症状が出現します。
なお、胸の痛みが放散して、様々な部位に痛みが生じていくこともあります。
左肩や左腕、顎、歯、背中、腹部などに痛みや違和感が起こったときは、筋肉や骨に問題があるケースもありますが、狭心症のケースもあるので、きちんと検査することが大切です。

心筋梗塞

冠動脈の狭窄部に血栓が詰まるなどして冠動脈が閉塞すると、心筋が壊死してしまい、心筋梗塞になります。
これに伴って胸部に激痛や胸が締め付けられる感じ、圧迫感などが起こります。
患者さまによっては、すぐに治療しないと生命に関わる事態になりますので、胸部に激しい痛みがあるときなどは、すぐに救急搬送を要請してください。
なお、高齢の方の場合は、胸痛の症状というよりは、息切れ、吐き気などの症状が中心となることもあります。

下肢閉塞性動脈硬化症

動脈硬化が進行することにより、血管が狭くなり閉塞してしまう病気です。
全身の様々な部位で起こりますが、とくに下肢の動脈に起こることが多いです。
閉塞性動脈硬化症になると、患部の血管が狭くなって血流が障害され、足が冷たくなったり、痺れたり、皮膚の色が青白くなったりします。
そして、間欠跛行という症状がよく起こります。
これは、歩きはじめには特段の異常はないのですが、しばらく歩き続けると足に痛みなどが起こり、歩けなくなる状態です。
その後、しばらく休むことで再び歩けるようになるため、そのまま放置されている中高齢者も多いようですが、放置していると病状が悪化し、短い距離でも歩けなくなりますので、間欠跛行がみられたときは、お早めに医療機関を受診しましょう。